うめたび!

風の向くまま、気の向くまま、旅をするにはまだまだ経験も修行も足りませんが、楽しんで旅をする様子を綴ります。

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続・フィレンツェのざわめき

2005.10.15 昨日に続く快晴 CIMG0883.JPG またドゥオーモ前まで行き CIMG0850.JPG CIMG0848.JPG ウッフィッツィ美術館 CIMG0849.JPG CIMG0855.JPG CIMG0857.JPG HOT POTでランチ→ヴェッキオ橋でウィンドウショッピング CIMG0851.JPG CIMG0861.JPG CIMG0865.JPG CIMG0867.JPG CIMG0869.JPG CIMG0866.JPG CIMG0875.JPG ボーボリ庭園へ行くも入場料が高すぎて断念→ピッティ宮前の広場で日向ぼっこ CIMG0870.JPG CIMG0871.JPG CIMG0872.JPG CIMG0873.JPG カフェでパフェを食べる→サンタ・マリア・デリッチ教会でオルガンコンサート (無料!)というコースを辿る。 CIMG0877.JPG どこも人で賑わっていた。ドゥオーモも美術館も華麗にして壮大で、圧倒されて しまう。でもどこもかしこも観光客が多すぎ(自分もだけど)。 CIMG0880.JPG CIMG0881.JPG 人いきれで疲れてしまう街だ。 CIMG0874.JPG CIMG0852.JPG 10.15の出費 ウフィツィ美術館 euro6.50 ランチ      euro10.60 お土産(レターセット2つ) euro6.60 チョコパフェ euro5.00 パン euro2.50

フィレンツェのざわめき

2005.10.14 今日でペルージャとお別れだと思うと、朝日に照らされる 赤茶の瓦屋根(に見える)が、その渋い色合いに一層の 深みを帯びているように見える。 でこぼこの石畳の道とか、あちこちに汚物(たぶん犬の糞)が 落ちている広場とか、中学生らしい子供達で満員の騒々しいバスとか…。 また来るからね、と誓いながら駅構内のバールで朝食。 CIMG0818.JPG しっかり腹ごしらえして、列車が来るまで「地球の歩き方」の フィレンツェのページや持参した小説を読んで過ごす。 CIMG0819.JPG CIMG0820.JPG ユースホステルで見かけた白髪の老婦人も駅にいた。同じ列車に 乗るみたいだ。 あの人はどうして一人旅しているのかと同行者とあれこれ想像してみる。 列車に乗って、窓からの景色を見る。 「美しい田園風景」を地で行くような景色。少し飽きている 自分に気づき、ちょっと笑ってしまう。 フィレンツェに無事に到着。ホテルも何とか決まる。 2泊の予定で、1泊1人につきeuro32.50。 当然だけど、ペルージャのYHの3倍近い値段。 手持ちの現金も尽きかけたのでアメックスへ行き、 さんざん待たされてT/Cを換金してもらう。 これから全財産を持ち歩くのかと思うとかなり不安だが、 換金したことで少しホッとしてご飯を食べに行く。 セルフサービスの安いレストランで久しぶりにポークのステーキを食べる。 CIMG0823.JPG 同行者は店員さんと気が合っており、自分はもうすぐ仕事が終わり、 これから別のレストランへ仕事に行くと言っていた。 その後、どこか飲みに行こうと誘われていたが、 仕事が終わるのが深夜12時半との事で断っていた。 食後、腹ごなしにミケランジェロ広場まで歩く。 通りかかった美術館やドゥオーモも観光客だらけ。 車もいっぱいでかなり疲れた。 CIMG0825.JPG CIMG0826.JPG CIMG0827.JPG CIMG0828.JPG でもミケランジェロ広場から眺める、夕陽を浴びた フィレンツェの街は文句なく美しいと思った。 CIMG0835.JPG ここで2人の地元の人と出会った。 1人は同行者とちょっと別行動してひとりでぶらぶら している時、杖をついたおばあさんと一緒に散歩中の おじいさんから「中国人か?」と訊かれた。 CIMG0837.JPG もう1人は同行者が知り合い、ミケランジェロ広場から 更に丘の上にある教会が美しいと勧めてくれた、 英語が上手でやたら陽気なおじいさんだった。 CIMG0840.JPG CIMG0839.JPG 広場よりさらに高台にあるから、街の眺めもより素晴らしく CIMG0838.JPG 教会内部も見事だった。 CIMG0843.JPG CIMG0845.JPG どうしてそんなに詳しいのかと訊いたら、ここは私の生まれた 街だからだ、と胸を張っていた。 そんな風に思えることを素直に羨ましいと思った。 フィレンツェの夜景はまた美しかった。 CIMG0846.JPG 10.14の出費 バス euro1.00 バール euro2.60 ディナー euro11.60 水とチップス euro6.00 ホテル代 euro32.50

アッシジの1日

2005.10.13 アッシジへの日帰り旅行の日。 やっぱり朝、早く目が覚めてしまい、眠れない…。 同行者も、ルームメイト達がうるさくて眠れなかったと こぼしていた。 かなり早めにバスターミナルに着いてしまい、バールで お茶する。 CIMG0649.JPG そしていよいよバスへ!昨日、ペルージャの広場にいたジプシーの 男がバスに乗り込んで物乞いしていた。こいつ、さっきの バールで女性(仲間?)とお茶してたよなあ…すごい。 CIMG0650.JPG 途中、大聖堂のあるところでアッシジと間違えて降りてしまい CIMG0652.JPG CIMG0655.JPG (でもすごく壮大な大聖堂だった!) 次に乗ったバスでも 間違えたところで降りてしまいそうになったり(日本人カップルに 助けてもらった)、アクシデントをいくつか乗り越えて、 ようやくアッシジのふもとに到着。 CIMG0671.JPG ふもとと呼ぶのにふさわしく、アッシジは山の中腹にある、 坂と石造りの家と細い路地でできた町だった。 CIMG0702.JPG CIMG0752.JPG 手近のお土産屋さんで帰りのバスのビットリエを買い、 ついでに時間も教えてもらったら、17:17発しかない。 これに乗り遅れたらペルージャへ戻れない…。 まずは目の前にあるサン・フランチェスコ聖堂へ。 CIMG0690.JPG CIMG0687.JPG こんな山の中によくこんな凄いもの建てられたなと びっくりするような規模の聖堂だった。 もうちょっと坂が緩やかならいいのに…と思うけど、 でも山の上でなければこれだけの眺めは得られないんだろう。 CIMG0711.JPG CIMG0712.JPG それから並木道(片側がやっぱりトスカーナの景色が 素晴らしかった)を歩いて小さな教会に入ってみたり、 CIMG0701.JPG CIMG0704.JPG CIMG0706.JPG 引き返して坂道を行きながら石造りの古い町を散策する。 CIMG0785.JPG CIMG0802.JPG CIMG0768.JPG のんびり歩くのが楽しい町だ。トスカーナの景色も 夕陽を浴びて、一段と幻想的な雰囲気になっている。 CIMG0694.JPG CIMG0720.JPG 後ろ髪を引かれつつ、帰りのバスに乗り込みペルージャへ。 地元の学生らしい男の子達がうるさくて、せっかくの 景色も堪能できないでいると、バスの運転手がわざわざ バスを停めて、その学生達を叱り飛ばしてくれた。おかけで それから静かになり、次の停留所でほとんどの乗客が 降りていった。 ペルージャに着いて、昨日と同じカフェで夕食。 昨日のおじさん達はいなかったけど、陽気なお兄さんが 注文を取りに来て、鼻歌を歌いながら料理を運んでくれた。 CIMG0639.JPG ホテルに戻ると同室のオージーガールの1人が出発していた。 テラスで誰かがトランペットを吹いていた。 下手でもないけど、素晴らしい!と言えるほどでもない、 微妙な感じ…。 シャワーを浴びてくる間にいなくなっていた。 明日は、いよいよフィレンツェへ向けて出発…。 CIMG0808.JPG 10.13の出費 バス代 euro3.00     euro3.00     euro0.90 カフェ euro4.50     euro1.25 ディナーeuro9.00 水   euro1.00

ペルージャの路地

2005.10.12 2日目の朝。7時過ぎに起床。急いで身支度し、パンを食べつつ今日の計画を立てる。 CIMG0491.JPG とりあえず今日はのんびりいこうということで話がまとまる。 あず、明日のアッシジへの日帰り旅行に備えてバスのタイムテーブルを調べるために バスターミナルへ。 同行者が交渉して何とか紙に書いてもらい、乗り場も教えてもらう。 CIMG0480.JPG そして、いざペルージャ散策。 CIMG0486.JPG地球の歩き方」にあるように、 本当に中世のままの姿の、迷路のような街だった。 CIMG0540.JPG ぶらぶら歩くうちに狭い路地や階段を見つけたり、見晴らしのよい場所に 出たりして感動しつつ、すっかりペルージャに魅了されていくのが分かる。 CIMG0547.JPG CIMG0486.JPG ランチは、私はリゾット、同行者はペンネペルージャというパスタを食べ、 カフェでひと休みして午後からは別行動。 CIMG0561.JPGCIMG0562.JPG 私はもう一度、眺めの素晴らしい場所まで行き、3~40分ほどぼんやり過ごす。 CIMG0605.JPG 本を読んだり景色を眺めたりしているうちに、ああ、生きてるなあ、という 意味のない実感が湧いてくる。内側から力が漲ってくる感じがした。 CIMG0570.JPG それからあちこち歩き回り、可愛い猫を見つけたり、ペルージャを堪能して CIMG0592.JPGCIMG0570.JPG ホテルへ戻る。 ユースホステルの同室には、新たなルームメイトが増えていた。 テラスで従業員のおじさんに捕まっていた同行者を発見。合流し、夕焼けを見に行く。 CIMG0645.JPG 昼間も通った、ちょっと怪しげなマーケットで同行者はニットを購入。 それから夕飯を食べようと入ったカフェでイタリア人のおじさん3人組につかまり、 初めて現地の人とコミュニケーションがとれた。 面白いけどしつこくないおじさん達で楽しい時間を過ごすことができた。 CIMG0640.JPG 帰ってみると、同室のオージーガール達がすごい数の化粧品を駆使して おめかししていた。これからクラブにでも行くらしい…私も、もうちょっと 英会話できたらなあ。 CIMG0647.JPG

哀愁のペルージャ

2005.10.11 移動の1日。早朝から起き出して身支度をし、ホテルを出発。 お世話になった人達にゆっくり挨拶したかったが、皆、忙しそうで Ciao~!で終わった。 駅に時間より早めに到着する。だがホームに列車が来ていない。 駅員さんに訊いたり、やたら陽気な鉄道員さんに連れてってもらったり しながら何とか列車に乗り込み、同室に乗り込んできたイタリア人達に ペルージャへ行くのか聞いてみる。ローマで乗り換えるんだよという 親切な答えが返って来た。ついでに車掌に聞いてやるよ、とさえ 言ってくれる。さすがイタリア人、優しい。 CIMG0456.JPG CIMG0464.JPG 車掌に聞いてみたら「アレッツォで乗り換えろ」という返事。 CIMG0471.JPG 予定よりだいぶ遅れての到着のため、ペルージャ行きの列車は 出たばかりのようで、アレッツォで1時間半待ち。 カフェでハンバーガーを食べながら待つ。 CIMG0467.JPGCIMG0465.JPG ペルージャ行きの列車も10分ほど遅れてやって来た。 そしてさらに列車で1時間。でも車窓からの眺めは本当に美しかった。 CIMG0453.JPG CIMG0464.JPG そしてやっとペルージャに着いた、と思ったら、 ひとつ手前の駅だった(だって駅名にペルージャ、て書いてあったよ!) ※2005年当時、ペルージャ、という駅が2つありました!! 何とか無事に本物の?ペルージャに到着。 バスに乗ってイタリア広場へ。更に歩いて9月11日広場から YHを探す。ペルージャの街並みは中世的で美しく、 治安も良さげ。 YHのスタッフも親切だった。 CIMG0495.JPG CIMG0512.JPG とりあえず部屋が撮れたのでほっとした。 2段ベッドが3つ置かれた6人部屋の ルームメイトは、可愛いオージーの女の子と 眼光鋭い黒人の女の子…無事に3日間、過ごせますように… CIMG0484.JPG 10.11の出費 ハンバーガー euro2.90 ミネラルウオーター euro0.80 バス euro1.00 ホテル(シーツ代込)euro29.00 カフェ euro5.80 合計 euro39.50

幻の青

2005.10.10 CIMG0292.JPG CIMG0294.JPG ナポリで一番印象に残っているのは、朝日に照らし出された街並みである。 CIMG0290.JPG ナポリ最後の日。かろうじて晴天。早朝から起き出して バスにのりフェリー乗り場へ。日の出と同時くらいにカプリ島行きの フェリーへ乗り込む。朝日に照らし出されたナポリの街並みは 言葉を失うくらい美しい。でも甲板は寒い。海の上から眺める ナポリの街並みだけでお腹いっぱいという感じ。 CIMG0303.JPG 9時頃、念願のカプリ島へ到着する。だが青の洞窟への ボートは11時からとチケット売り場のおじさんは冷たい態度。 CIMG0304.JPG 仕方なくカプリ島を散歩。でも可愛い小道や家並みを 歩くだけで楽しい。 CIMG0325.JPG CIMG0318.JPG CIMG0317.JPG またボート乗り場へ戻ったら、今度は高潮のため青の洞窟へは 入れませんと無情の看板が出ていた。しかもおじさんは 12時からとかよく分からない時間を言ってくる。 またまたカフェに入ったりお土産屋さんをのぞいたりして時間を潰す。 CIMG0325.JPG 日本人団体ツアーやアメリカ人らしき団体ツアーが入り乱れ 混雑しており、なんだか苛々してくる。 12時になったところで諦めて、青の洞窟へは行かないが、 カプリ島のまわりをぐるっと巡るボートツアーに参加。 CIMG0335.JPG ボートに乗り込んでいざ、出発したら、もの凄い荒波に 海へ放り出されるかと思った。なるほど、青の洞窟へ入れないわけだと 納得しつつ、でもカプリ島の海の透明な青さに感動する。 来てよかったと心から思った。 CIMG0341.JPG CIMG0358.JPG CIMG0360.JPG CIMG0366.JPG CIMG0374.JPG CIMG0380.JPG CIMG0389.JPG ボートを降りてからはケーブルカーで山の上へ。 CIMG0399.JPG CIMG0404.JPG ここはいかにも バカンス向けのこじゃれた街並みで、でも歩いていて楽しかった。 CIMG0412.JPG CIMG0436.JPG CIMG0438.JPG CIMG0439.JPG CIMG0440.JPG 帰りのフェリーでは、運悪く日本人団体ツアー客と 居合わせてしまい、うるさくて仕方ない。 でも疲れていたので爆睡。帰りのバスの切符を買うのに まごつき、スーパーで買い物してホテルへ帰る。 疲れ果てたが、充実した1日。 10.10の出費 バス代 euro1.00     euro1.00 フェリー代 euro5.50       euro12.00 トイレ   euro0.50 ジェラート euro2.50 ボートツアー euro10.00 ケーブルカー euro1.30        euro1.30 カフェ   euro5.25 スーパー  euro2.55 カプチーノ euro1.00 合計 euro43.90

誰かの寝室をのぞくような・・・パリで一緒に

パリでいっしょに -
パリでいっしょに -

 

パリでいっしょに

そのまんまのタイトルの本書は

アメリカの有名なゲイ作家が、恋人(同性)との

パリ暮らしを綴ったエッセイですが、

この場合は、相手がフランス人だから、まあ自然な選択か。

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私は正直、同性愛者とか理解しているわけではなく

(否定は断じてしませんが)

筆者は本書の中で、自分が同性愛者とはっきり書いていますが、

恋人(くどいようですが同性です)の名前がユペール…これが、

女性の名前なのか男性の名前なのか、イマイチよく分からない。

もしかしてフランスではよくある一般的な男性の名前なのかも

しれませんが、そのせいで私にはゲイカップルとか関係なく、

普通のカップルの生活に読めるのです。

 

本書は、ホワイト氏が、イラストレーターでもある恋人ユペールの

描いた絵に文章をつけるという形で綴られ、言わば二人の共著と

なるのですが、なぜこの本が出来たのか。

ユペールが、HIV感染していて、しかもかなり病気が進行していて、

余命いくばくもないから、何か自分の作品、ホワイト氏との

共同作業を遺したいと熱望したからと序文に書かれています。

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この序文は、ユペールがモロッコで亡くなった直後に

書かれていますが、まあその中身がユペールへの愛情に

溢れていること。亡くなった直後だから当然とも言えますが、

恋人が死んだ直後によくこれだけ理路整然として、

それでいて慕情を切々と訴えかける文章が書けたなと

感嘆します。おそらく筆者が、骨の髄まで小説家だからなのでしょう。

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この序文を読んでから、本文へ進むと、あまりに普通の暮らしぶりが

書かれていて驚きます。確かに、病気などなかったみたいな

普通のことしか書かなかったと、序文でも触れていますが、

誰かの家にディナーに行ったとか、パーティーで誰に逢ったとか

そんな話が続きます。

 

ここに出てくる、筆者とユペールを取り巻く人達も

風変わりで面白い。

2人が暮らすアパルトマンの、愛すべきコンシェルジュ

オバチャンとか。愛犬のフレッドとか。

どこかぶっ飛んでるアーティストとか。女たらしの八百屋に

怒りっぽい肉屋、筆者に対して頑固に英語を使おうとする魚屋とか。

 

それでも、全体を通して伝わってくるのは、やはり

恋人ユペールへの深い愛情。誰かの寝室を覗いているような親密さ。

この本の中で、ユペールは病いにやつれ、衰えていく事もなく、

ハンサムな若者のままで永遠に生き続けている。

生きていてほしかったという強い想いです。

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この2人と、愛犬フレッドのシルエットを描いた(ユペールが描いた)

挿し絵があるのですが、これが2人(3人か)の関係性をよく

表しています。ここまで開けっ広げな愛情表現なのに、嫌味をあまり

感じない。

同じことを別のセレブカップルがやったらただのパカップルにしか

見られなさそうなのに、なぜか筆者の気持ちに寄り添えてしまう。

ホワイト氏の文才に舌を巻いてしまう。そんな1冊です。

 

 


パリでいっしょに

【中古】 パリでいっしょに /白水社/エドマンド・ホワイト / エドマンド・ホワイト、中川美和子 /