シェナの残響
2005.10.18
シェナ最後の日は晴れた。
朝から同行者とは別行動を取ることにして、迷路のような街を
さまよい、迷子を楽しむ。が、さすがに疲れた…
サンタ・フランチェスコ教会へ行こうとして
午前中とうとうたどり着けず、さまよった挙句に地図を買う。
確認してみたら、思い切り反対方向に来ていた。
とりあえずドゥオーモのところに戻り、昼食。
同行者とばったり再会。たっぷり食べて再び別行動。
とりあえず、食後のカプチーノでも飲もうとカンポ広場の適当なカフェへ
店員さんが昼食中でびっくりした。
でも店のおじさんがカプチーノに花の絵を描いてくれた上に
お菓子もサービスしてくれた。
そうこうしてやっと目的のサンタ・フランチェスコ教会へ
想像していたより規模が大きくてびっくり。しかも学校が
併設されているらしく、教会の入り口を探しているうちに
図書館みたいなところへ入ってしまったりした。
どうやって内部へ入るんだろうとぐるぐるしていたら
同じように困っていたイタリア人の女の子に声をかけられた。
どうやら教会は「昼休み中」で15時半まで閉まっているらしかった。
そのイタリア人の女の子と話したかったけど、英語も
イタリア語も下手だから出来なかった。あのカフェで
お菓子をおごってくれたおじさんとも、もっとコミュニケーションが
取れたらな…鳴り響いた教会の鐘の音が切なかった。
10.18の出費
朝食 euro2.10
ランチ euro7.50
地図 euro2.00
カプチーノ euro4.00
水 euro1.00
夕食(マクドナルド) euro6.00
シェナの迷路
2005.10.17
昨日と打って変わって曇天の朝。寒い。
朝からカンポ広場前のバールでカプチーノとトーストを食べる。
その後、教会を覗いたり、あちこちの路地を行く。
一度ホテルに戻り、買い物したものを置いて再び外出。
6時にドゥオーモ前で落ち合うことにして、同行者と別れる。
リネンやシーツなんかを置いているお店で適当なテーブルクロス
というかランチョンマットを購入。
それから、日本へ電話をかけようと文字通りあちこちさまよい、
結局、バス通りの公衆電話から日本へ電話。
どうして5日間も連絡しなかったのかと母は怒ってた…
お昼はマクドナルドへ入る。ポテトとコーラがでかくて
びっくり。腹ごなしに城壁沿いを散歩。
のどかで平和な時間…公園にはやっぱりメリーゴーランドがあった。
待ち合わせ時間になったのでドゥオーモ前で
同行者と合流。またお土産屋さんを覗いて歩く。
同行者はマクドナルドで夕食にすると言い、私は
バールで買い物してホテルへ戻った。
10.17の出費
朝食 euro8.50
カプチーノ euro1.10
マクドナルド euro6.00
ペン euro2.50
夕食 euro5.80
お土産 euro5.00
シェナの黄昏
2005.10.16
昨日と同じ快晴。フィレンツェを離れ、シェナへ移動する日。
フィレンツェは楽しかったけど、少し都会すぎて疲れる。とてもよかったけど
もういいや、という印象。旅の途中で疲れているせいかもしれない。
バスに揺られ、10分も走るともう丘陵地帯に入る。この景色を見ると
ほっとする。トスカーナはもう木々の葉が色づいてとても綺麗だ。
2時間弱でシェナに到着。ちょうどバス停に居合わせた日本人女性に道を
教えてもらい、YHへ向かう。教会が経営しているというそのYHは
分かりづらく、途中の酒屋のおじさんに訊いたら教会そのものを
教えられ、教会内の売店のお兄さんにあっさり「ここじゃないよ」と
言われまた引き返す羽目になった。
でも苦労してたどり着いたホテルは、これまで泊まったどの
ホテルより素敵だった。バルコニーがついて、ドゥオーモやマンジャの塔も
見えて、眺望が素晴らしかった。
少し休憩してから散策
ここも迷路のような街だった。古い煉瓦造りの家並みは本当に中世みたい。
日も暮れて帰ろうとしたら、広場で旗を持って太鼓を
叩いている集団と出くわした。そのうち何やら歌の合唱が始まり、行進していった。
カメラで撮っている人もいたけど、何やら異様な雰囲気で少し怖い。
部屋へ戻ると、バルコニーから見える、ライトアップされたドゥオーモと
マンジャの塔に、満月がよく映えて綺麗だった。
10.16の出費
カプチーノ euro1.10
バス euro6.50
ケバブとスプラッシュ euro5.00
コーラとパスタ euro7.00
ミネラルウオーター euro1.00
宿代 euro30.00
続・フィレンツェのざわめき
2005.10.15
昨日に続く快晴
またドゥオーモ前まで行き
ウッフィッツィ美術館
HOT POTでランチ→ヴェッキオ橋でウィンドウショッピング
ボーボリ庭園へ行くも入場料が高すぎて断念→ピッティ宮前の広場で日向ぼっこ
カフェでパフェを食べる→サンタ・マリア・デリッチ教会でオルガンコンサート
(無料!)というコースを辿る。
どこも人で賑わっていた。ドゥオーモも美術館も華麗にして壮大で、圧倒されて
しまう。でもどこもかしこも観光客が多すぎ(自分もだけど)。
人いきれで疲れてしまう街だ。
10.15の出費
ウフィツィ美術館 euro6.50
ランチ euro10.60
お土産(レターセット2つ) euro6.60
チョコパフェ euro5.00
パン euro2.50
フィレンツェのざわめき
2005.10.14
今日でペルージャとお別れだと思うと、朝日に照らされる
赤茶の瓦屋根(に見える)が、その渋い色合いに一層の
深みを帯びているように見える。
でこぼこの石畳の道とか、あちこちに汚物(たぶん犬の糞)が
落ちている広場とか、中学生らしい子供達で満員の騒々しいバスとか…。
また来るからね、と誓いながら駅構内のバールで朝食。
しっかり腹ごしらえして、列車が来るまで「地球の歩き方」の
フィレンツェのページや持参した小説を読んで過ごす。
ユースホステルで見かけた白髪の老婦人も駅にいた。同じ列車に
乗るみたいだ。
あの人はどうして一人旅しているのかと同行者とあれこれ想像してみる。
列車に乗って、窓からの景色を見る。
「美しい田園風景」を地で行くような景色。少し飽きている
自分に気づき、ちょっと笑ってしまう。
フィレンツェに無事に到着。ホテルも何とか決まる。
2泊の予定で、1泊1人につきeuro32.50。
当然だけど、ペルージャのYHの3倍近い値段。
手持ちの現金も尽きかけたのでアメックスへ行き、
さんざん待たされてT/Cを換金してもらう。
これから全財産を持ち歩くのかと思うとかなり不安だが、
換金したことで少しホッとしてご飯を食べに行く。
セルフサービスの安いレストランで久しぶりにポークのステーキを食べる。
同行者は店員さんと気が合っており、自分はもうすぐ仕事が終わり、
これから別のレストランへ仕事に行くと言っていた。
その後、どこか飲みに行こうと誘われていたが、
仕事が終わるのが深夜12時半との事で断っていた。
食後、腹ごなしにミケランジェロ広場まで歩く。
通りかかった美術館やドゥオーモも観光客だらけ。
車もいっぱいでかなり疲れた。
でもミケランジェロ広場から眺める、夕陽を浴びた
フィレンツェの街は文句なく美しいと思った。
ここで2人の地元の人と出会った。
1人は同行者とちょっと別行動してひとりでぶらぶら
している時、杖をついたおばあさんと一緒に散歩中の
おじいさんから「中国人か?」と訊かれた。
もう1人は同行者が知り合い、ミケランジェロ広場から
更に丘の上にある教会が美しいと勧めてくれた、
英語が上手でやたら陽気なおじいさんだった。
広場よりさらに高台にあるから、街の眺めもより素晴らしく
教会内部も見事だった。
どうしてそんなに詳しいのかと訊いたら、ここは私の生まれた
街だからだ、と胸を張っていた。
そんな風に思えることを素直に羨ましいと思った。
フィレンツェの夜景はまた美しかった。
10.14の出費
バス euro1.00
バール euro2.60
ディナー euro11.60
水とチップス euro6.00
ホテル代 euro32.50
アッシジの1日
2005.10.13
アッシジへの日帰り旅行の日。
やっぱり朝、早く目が覚めてしまい、眠れない…。
同行者も、ルームメイト達がうるさくて眠れなかったと
こぼしていた。
かなり早めにバスターミナルに着いてしまい、バールで
お茶する。
そしていよいよバスへ!昨日、ペルージャの広場にいたジプシーの
男がバスに乗り込んで物乞いしていた。こいつ、さっきの
バールで女性(仲間?)とお茶してたよなあ…すごい。
途中、大聖堂のあるところでアッシジと間違えて降りてしまい
(でもすごく壮大な大聖堂だった!)
次に乗ったバスでも
間違えたところで降りてしまいそうになったり(日本人カップルに
助けてもらった)、アクシデントをいくつか乗り越えて、
ようやくアッシジのふもとに到着。
ふもとと呼ぶのにふさわしく、アッシジは山の中腹にある、
坂と石造りの家と細い路地でできた町だった。
手近のお土産屋さんで帰りのバスのビットリエを買い、
ついでに時間も教えてもらったら、17:17発しかない。
これに乗り遅れたらペルージャへ戻れない…。
まずは目の前にあるサン・フランチェスコ聖堂へ。
こんな山の中によくこんな凄いもの建てられたなと
びっくりするような規模の聖堂だった。
もうちょっと坂が緩やかならいいのに…と思うけど、
でも山の上でなければこれだけの眺めは得られないんだろう。
それから並木道(片側がやっぱりトスカーナの景色が
素晴らしかった)を歩いて小さな教会に入ってみたり、
引き返して坂道を行きながら石造りの古い町を散策する。
のんびり歩くのが楽しい町だ。トスカーナの景色も
夕陽を浴びて、一段と幻想的な雰囲気になっている。
後ろ髪を引かれつつ、帰りのバスに乗り込みペルージャへ。
地元の学生らしい男の子達がうるさくて、せっかくの
景色も堪能できないでいると、バスの運転手がわざわざ
バスを停めて、その学生達を叱り飛ばしてくれた。おかけで
それから静かになり、次の停留所でほとんどの乗客が
降りていった。
ペルージャに着いて、昨日と同じカフェで夕食。
昨日のおじさん達はいなかったけど、陽気なお兄さんが
注文を取りに来て、鼻歌を歌いながら料理を運んでくれた。
ホテルに戻ると同室のオージーガールの1人が出発していた。
テラスで誰かがトランペットを吹いていた。
下手でもないけど、素晴らしい!と言えるほどでもない、
微妙な感じ…。
シャワーを浴びてくる間にいなくなっていた。
明日は、いよいよフィレンツェへ向けて出発…。
10.13の出費
バス代 euro3.00
euro3.00
euro0.90
カフェ euro4.50
euro1.25
ディナーeuro9.00
水 euro1.00
ペルージャの路地
2005.10.12
2日目の朝。7時過ぎに起床。急いで身支度し、パンを食べつつ今日の計画を立てる。
とりあえず今日はのんびりいこうということで話がまとまる。
あず、明日のアッシジへの日帰り旅行に備えてバスのタイムテーブルを調べるために
バスターミナルへ。
同行者が交渉して何とか紙に書いてもらい、乗り場も教えてもらう。
そして、いざペルージャ散策。
「地球の歩き方」にあるように、
本当に中世のままの姿の、迷路のような街だった。
ぶらぶら歩くうちに狭い路地や階段を見つけたり、見晴らしのよい場所に
出たりして感動しつつ、すっかりペルージャに魅了されていくのが分かる。
ランチは、私はリゾット、同行者はペンネ・ペルージャというパスタを食べ、
カフェでひと休みして午後からは別行動。
私はもう一度、眺めの素晴らしい場所まで行き、3~40分ほどぼんやり過ごす。
本を読んだり景色を眺めたりしているうちに、ああ、生きてるなあ、という
意味のない実感が湧いてくる。内側から力が漲ってくる感じがした。
それからあちこち歩き回り、可愛い猫を見つけたり、ペルージャを堪能して
ホテルへ戻る。
ユースホステルの同室には、新たなルームメイトが増えていた。
テラスで従業員のおじさんに捕まっていた同行者を発見。合流し、夕焼けを見に行く。
昼間も通った、ちょっと怪しげなマーケットで同行者はニットを購入。
それから夕飯を食べようと入ったカフェでイタリア人のおじさん3人組につかまり、
初めて現地の人とコミュニケーションがとれた。
面白いけどしつこくないおじさん達で楽しい時間を過ごすことができた。
帰ってみると、同室のオージーガール達がすごい数の化粧品を駆使して
おめかししていた。これからクラブにでも行くらしい…私も、もうちょっと
英会話できたらなあ。